DETAIL
【Area】 日本・長野
【Style】 バレルエイジド・サワーエール、フルーツエール
【ABV】 7.5%
【ML】 750
-Brewer's Voice-
ベースのビールは、同じく木樽熟成の "red"。
そこに、ブラムリーでもおなじみの、玉村本店にほど近い小布施町で栽培された サワーチェリー "チェリーキッス" をたっぷりつかって仕上げました。
もとは、ノーススターという品種なのですが、小布施町の農家のみなさんが「チェリーキッス」という愛称をつけて栽培。
鮮やかな赤色と、強い酸味が特徴で、ポリフェノールの含有量は、有名な佐藤錦なんかとくらべおよそ5倍。
バレルエイジのサワーに挑戦するようになって、ずっとチェリーをつかったものに興味はあったのですが、みなさんご承知の通り、ぼくらは基本、自家栽培か関係の深い原料にこだわってきています。
買ってきたピューレとかをつかうのは簡単なのですが、そういうわけにはいきません。
それが、ブラムリーをきっかけに知り合った皆さんが、おなじくこのサワーチェリーもつくっていると知って、実現しました。
ところが、その後、台風による水害の影響等もあってチェリーの生産量が激減。
今回やっと量を確保していただき、3年ぶり2回目のリリースにこぎつけました。
ベースには4樽の "red" を使用。
ワイン樽3本と、イチローズモルトさんのウイスキー樽1本。
43ヶ月と38ヶ月の木樽熟成したもの。
そこに、贅沢に200kgのチェリーを加えて、5ヶ月にわたって、再度発酵・熟成。
さらに3ヶ月の瓶内発酵と熟成を経ての発売です。
色は、もちろん赤ではあるのですが、しっかりチェリーな赤。
7.5%。
バレルエイジの野生酵母・微生物由来の酸味にチェリー キッス由来の酸味があわさって、結構強めではありますが、すごくキレイな酸味。
やっぱりチェリーの味がメイン。
アーモンドを思わせるようなチェリーのコクも感じる甘やかな印象に、シナモンやカルダモンみたいなニュアンスとミネラル感。
ボディの下支えにはウイスキー樽の貢献もあるのかなと。
ベルギーなんかでも、チェリーをつかったもののなかに、すごく甘いのもありますが、この cherry red は、あくまでもドライでサワー。
チェリーをつかったランビックまでの濃さはありませんが、チェリーの主張はしっかりで、逆に食中酒としてはかなり魅力的な仕上がりかと思います。
これを飲んで、ビールだと思わない方も多いのでは?
ぼくら的には、かなり気にいっていて、また挑戦したいのですが、肝心のチェリー自体の栽培者が減っていて、今回が最後になってしまう可能性が高いのが無念です。
自分へのご褒美にも、大事な方へのプレゼントにも最適だと思います。
もちろん、バレンタインにも。
どうぞよろしくお願いいたします。